例えばFD3Sのデフマウントは10000円だ。
100台分作るとすると、材料費とアルマイト代で4000円。
加工費は4000円なので1台売ると2000円儲かる。
100台分売れば20万円だ。
けど、実際には1年間で20台分くらいしか売れない。
中々辛い商売なのである。
量を増やすことで生産コストを下げなければ
10000円の定価は実現できない。
お客さんに10000円で安く買ってもらう為に
5年分の在庫を抱えて売ってるのだ。
アルマイトをやめれば更に安く提供出来るけど
美しさの追求や、アルミの腐食を防ぐには
絶対にアルマイトは必要だ。
定価10000円に拘って今まで仕事してきた。
けど、最近はもっと良いモノを作りたいと考えてるし
お客さんも、同じ考えの人が増えてきた気もする。
手を抜かずに、定価も考えずにモノを作ろう!
と始まったのがブラックシリーズになる。
今までのデフマウントは旋盤加工のみだったけど
更にマシニング工程を増やして、軽量化してみた。
加工費が上がるし、製作数は少量になるので
定価は上がるが、317gの軽量化に成功だ。
けど、見方によっては、たった317gの為に更にお金を払うのか?
って人も居るだろう。
けど、俺はそーゆーモノを作りたいんだよ。
値段に拘って作るんじゃなく、性能に拘って作りたい。
だって、軽ければ車は軽快に動くし、タイムも上がるからさ。