イケてる☆加工屋

上手い奴はずるいわ


例えば筑波2000をFD3Sで5秒で走る関根君がいるとする。

関根君が足の相談に俺のところにきて

『フロントの接地感が無いんですけど、どーしたらいいですか?』

と聞かれたら

フロントの車高を下げてみるか、リアの車高を上げてみるか

ショックの減衰を上げ下げするか

バネレートを上げ下げするか

アライメントを変えてみれば。

と、俺は答える。

 

その様々な要素の中での組み合わせが合えば

きっと関根君に合ったセットが出るので

5秒だったタイムは4秒に上がるだろう。

タイムは上がらなかったとしても

今までより楽に安定してタイムは出せるはずだ。

 

だが、そんな事を言われても何をどお変えればいいのか。

あっちを弄り、こっちを弄り、

乗りやすくなってきたと思ったら

今度はタイヤが減って、またセットが狂う。

こーしてセッティングに嵌ってしまい

労力ばかり疲弊してしまうのだ。

 

やっとセットが出て乗りやすくなって

『フロントの接地感も出て4秒出ましたー』

と喜んでたので

『よし、俺が乗ってやるよ』

と、軽く乗ってみたら2秒が出ました。

って事はよくある話で

しかも、関根君が悩んでた

フロントの接地感がメチャクチャ無い状態だ。

 

ちゃんとセッティングすれば

関根君が乗っても3秒は出るだろう。

セッティングってのは簡単じゃないのだ。

経験値の低い奴は、上手い人に乗ってもらって

自分の車のセットが良いのか悪いのかを知る必要がある。

 

そんなに変な状態でなければ細かいセッティングは不要。

車の特性を理解すれば

それに合わせた運転技術を習得するだけの話だ。

 

フロントの接地感が無ければ

接地感を出せる運転をすればいい。

ブレーキのリリースを遅らせるとか

オーバースピードで進入してブレーキを引き摺るとか

フロントタイヤの依存率を下げる為に

コーナーのライン取りを小さく変えてみるとか。

 

運転技術でタイムを詰めるほうが簡単だと思う。

中級レベルのセッティングは

タイムアップを妨げる場合もあるんだよ。

 

と、俺は関根君を諭すだろう。

 

まさしく二輪の俺がその関根君状態だ。

色々とセットを変えて負のスパイラルに突入してる。

もっと単純に乗り込めよ。もっと走り込めよ。

ちょっと体を入れるだけで、ちょっとハンドルを押すだけで

ニーグリップの位置を少しズラすだけで

悩みは解決方向に向かうんじゃね?

 

同じバイクで俺より3秒も速い人がいる。

セッティングで3秒も詰まるわけがない。

運転が上手くなれば今より2秒くらい速くなるわ。

弄るな。頭をひねりながら乗ればいいんだよ。


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